ハワイ、ワイキキでコンドミニアムを買う!: 5月 2013  

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5/31/2013

住宅ローンの金利が上昇

日米で住宅ローンの金利が上昇しています。日本では、10年固定が1.6%になります。私は、昨年借換をしましたが、15年超の固定で約1.6%です。上昇していることがよく分かります。

ハワイのローンは、結論から申し上げると、30年固定で4.5%でした。ローカルの人には、3.5%だったので、プラス1%でした。これが直近では、30年固定が3.9%になったと報道されています。不動産の購入において、金利は大きなファクターですので、金利が上る前に確定できたことは幸運だったと思います。

5/29/2013

シロアリ検査

コンド購入のオファーの承諾後7日以内に、シロアリ検査の業者を買主が指定します。費用負担は買主になっています。

山から飛んできたシロアリが木材を食べて被害が出ると聞きました。鉄筋コンクリートでできたコンドミニアムでも家の中には家具があるので要注意です。ローンを組む場合には、不動産価値が判断されるので、シロアリ検査は必須とのことです。

買主としては、特にやることはありません。エージェントに検査する会社を選んでもらいます。あとはレポートを待つのみです。レポートの結果についてはまったく心配していませんでしたが、万一いたら取引が流れてしまうので、重要な検査です。

コンドミニアムに関するドキュメント

インスペクションの結果について検討している頃に、コンドミニアムに関連するドキュメントがどっさり届きました。売買契約書のM-1条項により、売主は所定のドキュメントを買主に提供する必要があります。以下、まとめて Condominium Documentation として送られてきます。
  1. 理事会の議事録(直近の3回分)
  2. コンドミニアムの定款と修正条項
  3. 付属定款・内規と修正条項
  4. 管理組合や理事に対する訴訟に関する書類
  5. Covenants, Conditions & Restrictions  (住環境管理約款)
  6. 現年度の収支報告書
  7. 現年度の予算
  8. 住民の規約
  9. 宣言と修正条項(コンドミニアムの建設時点で作られた規約)
  10. デザインスタンダードとガイドライン
  11. 保険に関する情報
  12. Lender's Disclosure
  13. 年次総会の議事録
  14. Planned Community Documents (コミュニティの構造に関する計画らしい)
  15. Project Information Form RR105c (管理会社からの開示書)
  16. 修繕積立金の計画
  17. 土地の区画と権原ドキュメント
私のところにもほとんどすべての書類が届きました。これらが届くと、買主はまずM-1 Condominium Documentationが届いたという受領書を送り返します。そして、同じ受領書に今度は、内容を確認して、同意したというサインをいれて再度送るのです。

5/27/2013

売主による物件に関する情報開示

売主は、オファーの承諾後7日以内にSeller's Real Property Disclosure Statementを買主に提出しなければなりません。これは、買主が物件について知っている情報を開示し、すべて伝える必要があるということです。物件の価値に影響を及ぼす過去、現在における欠陥、不具合、状態などが定形の質問に売主が答える形式の書類です。

質問は、一例ですが、様々な部分をカバーしています。
  • 不具合と修理部分
  • 所有権に関する問題
  • 違法建築の事実
  • 土壌の問題
  • 賃貸の有無
  • 地震、火災、洪水、地すべりなどによる建物の被害

回答には、Not to my knowledge =知る限りにおいてNO という選択肢があるので、気休め程度と取られかねませんが、それでも売主は正しい情報を出さなければなりません。万一あとで訴訟問題にでもなったら、この情報開示は非常に大きな意味を持ちます。

このStatementを受け取ったら、1週間以内に買主は、受領書を送り返さなければなりません。また、内容について14日間の調査機関が与えられます。私は特に問題なしと判断したので、次の日にはイニシャルと日付を入れて返送しました。

5/26/2013

クレジットカード会社からの信用状

この信用状は、ハワイに行く時に持参する書類の所で項目としてだけ上げていました。住宅ローンの申請に必要になるので、説明をしたいと思います。

アメリカ人は、過去の金融取引に関してクレジットスコアというものを持っていて、これによってその人の与信が判断されます。例えば、クレジットカードや住宅ローンの支払いなど、規模と返済の期間、実績などによって、お金を貸しても大丈夫か否かを判断されるわけです。皆さんがよく知っているサブプライムローンは、このクレジットスコアが通常よりも低い人達に高めの利息で貸出を行ったものです。

日本でもカード会社が使っている与信情報の機関がありますが、これはカード利用や月賦による商品購入に関する履歴のみのようですから、住宅ローンなどは含まれていないと思います。ですから、アメリカと同じようなクレジットスコアは日本には存在していません。では、日本人がローンを借りる際に、どのように判断されるのか?ということになりますが、ローンオフィサーに提出した書類には、ローンの支払いの記録が残っている銀行口座の履歴が含まれています。

クレジットスコアの代わりになるのが、クレジットカード会社から貰うレターと言って良いと思います。カード利用の代金の支払いに関して問題を起こしたことがなく、信用が高いということをクレジットカードの使用、支払いの履歴にもとづいて証明してもらうわけです。このレターをもらうには、クレジットカード会社のカスタマーサービスに電話をして、「アメリカで不動産を購入するのでクレジットヒストリーを証明するレターを貰いたい」と伝えれば、担当部署に繋いでもらえます。

ローンオフィサーは、書面のサンプルをくれるはずですから、担当部署にさえつながれば、後は、それをファックして参考にしてもらうのが効率的です。私は、レターを2枚用意するのに、両方共がセゾンカードだったので、一概には言えないかも知れませんが、レターに対する費用は不要でした。また、依頼してから1週間もかからないうちにレターが届きました。

では、住宅ローンがなく、クレジットカードも持っていない人はどうするのか?多分そんな人は全てキャッシュで買えるか、ハワイでコンドミニアムを買うなんてまったく考えないかのどちらかだと思いますが、基本的にアメリカは、お金を借りてちゃんと返す人が信用できる人という考え方なんだと思います。クレジットスコアを上げるためにキャッシュで買えるものをローンで返したりもするそうです。日頃からクレジットカードの支払に関しては残高不足にならないように気をつけていますが、こんな時に問題があると後悔することになるので、やはり自分の信用にはくれぐれも注意したいものです。

5/25/2013

住宅ローンの申し込み

ブログは、アプレーザルのところまで進みましたが、時計の針を少し戻します。

オファーが承諾されてすぐに行うことは、インスペクションとローンの申し込みです。申込書(Loan Application Form)は、基本的に、ハワイでローンオフィサーと会った時に渡している情報にもとづいて用意されています。

住宅ローンの申込書に書かれている情報は以下のとおりです。
  1. ローンのタイプ(金利の種類、支払期間)
  2. 物件の情報
  3. 申込者の情報
  4. 申込者の勤務先(現在の勤続が2年以下なら、以前の仕事も)
  5. 月収と住居に関する支出(日本にける住宅ローン、固定資産税、管理費)
  6. 金融資産(預先金融機関、金融商品名、評価額)と不動産価格
  7. 負債(住宅ローン残高など)
  8. 物件の売買価格と取引に必要な経費

特に新たな情報の提出を求められることはないと思いますますが、パスポートをスキャンしたファイルだけは別途送りました。ローンオフィサーから送られてきたドキュメントにサインやイニシャルを入れて送り返せば完了します。この時、プリンタのスキャナが活躍します。因みに、この申込書は、途中でも、最後の最後にも、内容が決まっていく度にサインをします。日本だと最初に提出した書類がすべてですから、文化的な違いを感じました。

5/24/2013

必需品:スキャナとPDF

日本の不動産取引では、実印と印鑑証明を使いますが、アメリカの場合は、サインです。さらに、ドキュメントの電子的な送付が有効となります。何が言いたいかというと、書類にサインをして、それをスキャナーで読み込みにしてPDFで送れば、法律上有効な書類になるということです。

取引を完結させるために、一番最後のプロセスで自分がしたというサインを証明するノータリーというものが必要になるのですが、それまでは、サインしたドキュメントをEメールに添付するだけで大丈夫です。ということでスキャナーとPDFが必需品になります。サインが必要なドキュメントは、PDFで届きます。これをプリントアウトして、サインを書き込み、スキャナーで読み込んでPDFに戻します。これをEメールで送り返す。

この作業の繰り返しです。蛇足かも知れませんが、届いたPDFを印刷する際に注意が必要になります。それは、アメリカの書類にはレターサイズと言って、A4よりも幅が広く、縦の寸法が短い紙が使われます。これを印刷する際には、A4に全部入るかどうかの確認をして、無理な場合は、サイズ調整を行ってください。

初めての経験でしたが、日本でもPDF書類を法律上有効にすれば、効率が改善されると感じました。最近ではネット系の銀行は、一切対面なしで住宅ローンの承認がおりますが、郵送は欠かせません。印鑑証明も一通送れば済みそうなのにと思います。同じようなことが可能になれば、日本経済の活性化に役立つような気がします。

アプレーザルの結果が出た!その方法は?

アプレーザルが発注されてから、11日が過ぎ、結果が出ました。ハワイのローンオフィサーからメールが届いたのがちょうど土曜日の朝だったので、安堵して喜びを噛み締めたのを覚えています。そして、届いた報告書を確認しました。

アプレーザルの方法はいくつかあって、例えば、物件が将来生み出す収入に基づいて価格を判断するという考え方があります。このブログで取り扱っているコンドミニアムでは、直近で類似の不動産売買の実績に基づいて、評価額を決めることが一般的なのだと思います。

では、その計算ですが、レポートには比較対象として同じコンドミニアムの物件が2つと近隣のコンドミニアムが1つ上がっていました。過去1年以内に登記されたこれら3件の売買価格に対して、物件の差異が評価額に反映されていました。
  1. 眺望:予想通りですが、眺望は大きな差を生みます。シティビューと空が見えるということで、単なるシティビューの物件に対して、プラス5%の設定になっていました。(30万ドルの物件よりも眺望が良ければ、評価額が31.5万ドルになるということです。)
  2. 階:1階分高さが違うことで、2000ドル。比較対象が10階で購入物件が20階ならプラス20,000ドルになります。
  3. ユニットの状態: 1ランクの違いが5000ドル。
  4. ラナイ:1平方フィートの違いが30ドル。
  5. 居住スペース:8平方フィートの違いが400ドル。
  6. 築年数:1年若ければ、500ドルプラス。
  7. バス(風呂):シャワーのみのハーフバスがあればプラス2500ドル。
どの比較対象も駐車場があったので、評価額に増減はなかったですが、その有無は大きな影響を与えると思います。レポートの内容が文字だけの説明だと理解しづらいのが申し訳ありませんが、物件選びを丁寧にやっていると理解できると思います。

アプレーザルが完了してGOできれば、大きな心配は殆どなくなったと言えます。次回からはしばらく、ドキュメントに関する説明をしたいと思います。

5/22/2013

アプレーザルの結果が低かったらどうするか?

コンドのアプレーザルの結果が出るまでには、少し時間がかかります。その時間がなんとも言えない緊張感があって、重苦しく長く感じました。朝起きてメールをチェックして、今日も着ていないなぁと毎日を過ごしました。評価額が低かったらどうするのか?そればかりを考えていた気がします。

評価額が低かった場合どうなるかは、前回説明しました。実際に低かった場合にできることは次の3つだと思います。
  1. 差額を負担して前に進む。
    評価額が低い場合、ローンが満額出ないのは前回書いたとおりです。差額を負担すれば、ローンも出ます。権利移転に向けて進みます。
  2. 売主と価格交渉する。
    評価額が低ければ、市場価格とズレが生じている可能性があります。もし、今の取引が流れてしまえば、売主は新たな買手を見つけなければなりません。また、価格のズレがあるのなら、次の買手が見つかっても同じような結果になるかも知れません。そうなれば、今の買主、つまりあなたと価格を交渉するのが悪いオプションでない可能性があります。しかし、売主が強気ならば、交渉の余地はないので、こればかりはやってみないと分かりません。エージェントとよく相談してみてください。
  3. 諦めて撤退する。
    ローンによるコンドミニアムの購入の場合は、ローンの条件が整わなければ、契約を破棄することが可能です。折角通ったオファーでも、資金計画に無理があるならば、勇気を持って諦めることも大切です。購入した後も、修繕する可能性もあれば、電気製品を入れ替える必要もあるかも知れません。ぎりぎりの計画では後々無理が出てきます。よく考えて結論を出してください。
頭の痛い問題ですが、アプレーザルの金額が低くなるのは、十分起きる可能性がある問題です。実際に評価額が出るまでに、気持ちの整理と資金計画をもう一度やっておくことをお勧めします。

5/21/2013

重要なアプレーザル: コンドの評価額算出

インスペクションの結果による交渉で売主は何もしてくれませんでしたが、それに納得した時点でエージェントがアプレーザルを進めるように手配してくれました。先にアプレーザルを進めるとコストがかかるので、インスペクションの結果で売買が流れてしまうことも想定してエージェントがホールドしてくれていたわけです。

アプレーザルとは、評価することです。文字通り、購入物件の価値が評価されます。私の場合は、ローンを借りる銀行が指名した専門家が評価を行ないました。このアプレーザルがなぜ重要かというと、ローンで借りられる金額に影響するからです。このブログは、ローンを使ってコンドミニアムを購入するという話を展開しています。ですので、全額現金で買える人にはほとんど関係のない話です。

では、ローン金額にどう影響するかというと、物件の評価額によっては予定しているローンの金額が承認されない場合が出てくるのです。例えば、売買価格が30万ドルで、この物件には30%の頭金が必要だとします。そうすると、21万ドルのローンが必要になりますね。

アプレーザルの評価額が30万ドルなら問題なく、次のステップに進めます。しかし、査定額が仮に20万ドルだったとしましょう。実際にはこれほどの開きがあることはないはずですが、計算が分かりやすくするための額と考えてください。20万ドルの場合、ローンが認められるのはオファーの目論見と同様に、70となります。つまり、14万ドルです。そうなると、30万ドルとの開きは、16万ドルとなり、当初9万ドルで考えていた頭金との差額は、買主が準備しなければなりません。

上に書いた例は、便宜的な金額設定のために差額が大きくなってしまいましたが、これが1-2万ドルでも日本円にすれば100万円単位の金額ですから、アプレーザルで出る評価額の影響は多大です。アプレーザルはいくつかの方法がありますが、直近で類似の不動産取引と比較することによって行われるのが一般的のようです。不動産市場が安定している場合は、オファーとアプレーザルに差が出にくいですが、2013年の今の状況では、売手は、価格の上昇に合わせて強気の値段設定をしてきます。そうすると、売手の金額および買手のオファーは、過去の実績よりも高くなってしまうので、アプレーザルの金額の方が低くなってしまうので要注意です。

私もそのような可能性をエージェントとローンオフィサーから聞いており、自分でも素人なりの計算をしてみて、心配をしていましたが、無事に満額の評価がでました。アプレーザルは、ローンでコンドミニアムを購入する場合、最大の難関と言えると思います。

5/20/2013

タイトル保険 (権原保険)

タイトル保険は、日本の不動産売買ではお目にかかりません。アメリカでの不動産売買は、エスクローとこの保険があり、また売買のデータもディスクローズされているので、外国人でも安心して取引ができると言われています。

プレリミナリ・レポートで書いたとおり、このレポートが出るのは、タイトルに関する保険かけるためです。不動産取引中、または、取引完了後に、物件の権原=所有権に問題が発生した場合、それを保険でカバーしてくれるのです。例えば、取引完了後に物件に対する何かしらの担保がついていることが判明した時、保険でその担保を解除してもらえるわけです。

調べると米国の登記は、譲渡された権利書が提出された順に登録されていて、不動産ごとに管理されていないため、権利の譲渡に連続性が保たれていない可能性があるということでした。そのためエスクロー会社がタイトルサーチを行い、売主の所有権の正当性を確認し、問題が合った場合にタイトル保険が機能するということになっているそうです。

本来、タイトル保険は任意ですが、リスクを避けるために必須です。実際には、オファー承諾直後にエスクロー会社へ提出する Buyer's Information Sheet で保険のタイプを選ぶことになっていました。因みに、この書類では、モーゲージ会社の情報、所有の形態を指定します。

5/18/2013

プレリミナリ・レポート

インスペクションの結果と同じぐらいのタイミングでPreliminary Reportが出てきます。これは正確には、Preiminary Title Reportと言います。言葉としては、「権利に関する予備報告書」という意味です。エスクローのところで少し紹介しましたが、エスクローは物件の権利関係に問題がないかを調べてくれると書きました。このレポートがその報告書になります。

レポートでは、以下のポイントを明記しています。
  1. Schedule A: 物件(建物および土地)に関する権利が売主に所属していること
  2. Schedule B: 売買される権利に含まれないもの。支払っていない税金。コンドミニアムにある電力会社の施設など。
  3. Schedule C: 権利の内容。付属の駐車場。共有財産の保有率など。過去の権利移転の経緯。
  4. 買主が所有権の移転を受ける際にに問題となる権利などが付随していないこと
なぜ Preliminary = 予備、事前 という言葉が付いているのかというと、これに基づき、Title Insurance 会社が Title Insurance(権原保険)を発行してくれるからです。保険を有効にするまでに最終のレポートが発行されます。このTitle Insuranceについては、次回説明をしたいと思います。

5/17/2013

塗料の鉛に関するディスクロージャー

オファーが通った直後にサインする書類の中に Disclosure of Information on Lead-based Paint and/or Lead-based Paint Hazards というものがあります。「鉛を使った塗料およびその危険性に関する情報開示書」とでも言いましょうか。

日本でもあることですが、昔は有害な物質が身の回りのものに使われていたことがあります。それと同様にペンキに鉛が使われていたことがあります。それが今も住戸に残っているかどうかは分からないけれど、その可能性と危険性を売主は開示し、買主はそれを認識したという事実を残す書類です。

1978年にアメリカでは同様のペンキを住居に使用することが法律で禁止されました。このため、78年までにできた不動産に関してのみ、この書類が取り交わされます。以降に完成した不動産は対象となりません。

書類では、鉛をつかったペンキに関するパンフレットを受け取ったことにイニシャルを入れます。住居を10日かけてチェックすることも可能ですが、普通はその権利を放棄します。普通は30年も経っていれば、改築を行なっているので、ペイントがむき出しで残っている可能性は殆どないと思います。そして、最後に買主のサインをしたら完了です。

コンドミニアムのインスペクション

コンド購入のオファーが通れば、住戸の検査を実施します。検査を専門としているインスペクターが住戸内のチェックをしてくれるのです。

コンドミニアムの検査が完了すると、レポートが送られてきます。電気が付かないとか、水漏れの痕があるとか、コンセントに電気が来ていない、電気製品が故障?等々、住戸内の不具合がないかを調べてくれます。買主は、このレポートを見て、修理をして欲しいところがあれば、買主に要求することができます。AS Is条項と言って、現状そのままの引き渡しという条件が付いている場合が多いようですが、ここで修理または価格の交渉を行う場面があります。

購入したワイキキの物件には、大きな欠陥はありませんでしたが、出てきたものはほとんど修理を要求しました。フルプライスでのオファーということもあって、買主のエージェントが修理をOKしたのですが、買主が強気であったために、全部の要求が却下されてしまいました。問題が軽微であったので、修理費の負担を良しとしたわけですが、重大な欠陥が見つかった場合には、契約が流れることもあり得ます。当然費用が発生するので、予算をオーバーしないかを考える必要も出てきます。このインスペクションの結果で、大きな決断があるかも知れないことを認識しておいてください。

要求はすべて却下されたのですが、電球が点灯することの確認は、売主のエージェントが代わりにやってくれたおかげで、電気周りで修理が発生しないことが明確になったのは、幸いでした。インスペクションの手配から実施までが、4日程度。レポートを受け取ったのは、実施日の翌日でした。結局売主が修理をしないことになりましたが、その後3日程を買主との交渉に3日ほどかかったと思います。契約上は、インスペクションの期間が14日ということで、売買契約成立後この時間の間に、インスペクションの手配から交渉までを行う必要があります。そして、インスペクションが終わると、4000ドルの追加デポジットを送金することになります。

5/14/2013

コンド購入: オファー以降のプロセス。

ブログをスタートしてから3週間以上になりますが、ひとつひとつのプロセスを書いているので、なかなか最後まで辿り着けません。まだ、読んでくれている人は少ないようですが、今後の展開をお伝えするべく、今日はプロセスに絞ってお話したいと思います。

ハワイでコンドを買うプロセスを以下のとおり箇条書きでまとめます。
  1. オファーの承認
  2. エスクロー口座の開設、エスクロー番号の確定
  3. エスクロー口座に、1000ドルのデポジットを送金
  4. ローン申請の開始
  5. インスペクションの実施
  6. インスペクションのレポートを受け取り、買主と交渉
  7. インスペクション結果についての合意
  8. Seller's Disclosure Statementの受領
  9. Seller's Disclosure Statementの確認 (受領後14日以内。契約破棄が可能)
  10. シロアリ検査の手配(オファー承認後7日以内)
  11. Condominium Documentsの受領、確認
  12. 4000ドルのデポジットを送金
  13. ローン仮承認の提示
  14. シロアリ検査のレポートの受領(手配は買主)
  15. Title(権原)レポートの確認(受領後7日以内に契約破棄が可能)
  16. 頭金の送金Cashier's Checkの手配(クロージング48時間前まで)
  17. 引渡し前の物件確認
  18. ローン関係書類のサイン
  19. Deedのサイン(公証が必要)
  20. ITINの取得手配
  21. 会計士との打ち合わせ(ITIN申請と確定申告)
  22. 旅券所持証明の取得(ITIN申請用)
  23. 物件の修理(手配、見積、発注)
  24. コンドミニアムの管理費自動引落設定
  25. 家具の調達
  26. 管理会社の指名・契約
抜けがあるかも知れません。また、一つの事柄に、いくつかの書類が含まれていたりします。これらのことをスムーズに運ぶには、タイムリーな対応が必要です。

5/13/2013

エスクローの開設とデポジットの送金

オファーが通ると、売買契約が成立します。そうすると、買主は、まず1000ドルの保証金を送金する必要があります。Deposit は、預り金、手付金という翻訳もあります。では、そのお金をどこに送るのかということですが、不動産エージェントでも買主でもありません。エスクローに送金します。

エスクローという言葉は、ネットのオークションに関する支払いで日本でも少し使われ始めていますが、一般には馴染みがないと思います。エスクローは、デポジットをはじめとする購入資金を預ける口座のような意味で用いられる場合と、そういうサービスを提供している会社、エスクロー会社を意味する時があります。

エスクロー会社は、まず、売主が売買可能な所有権を持っているか、所有権に余計な担保がついていないか、必要な税金を収めているか、などを調べてくれます。また、不動産の代金は、売主から買主へ所有権の移転が完了してから売主に渡りますが、それまでエスクローでその資金が管理されます。つまり、エスクロー会社は、買主と売主に対して中立な立場で、所有権を確認し、所有権が移転するのを見届けてから、買主によってエスクローに預けられた購入資金が、売主に支払われるのです。

以前に外国送金について書きましたが、最初の1000ドルは、エスクローの開設後すぐの送金を求められます。開設されたエスクローに番号があるので送金の際に指定します。頭金を用意するまでには、いくつかの難関があるので、まだ全額をドルにするのは早すぎる?となると、自分の銀行口座を使ってドル送金を送るのが現実的だと思います。因みに、海外送金は、マネーロンダリング防止のために、日本円を銀行に持ち込んで行うことができません。口座を持っている銀行から自分の口座にある日本円をドルに替えて送金することになるのでご注意ください。

5/12/2013

デビットカードのアクティベーション

銀行口座を作って帰国すると2週間もしないうちに、デビットカードが届きます。このカードは、銀行カードにもなります。配達は、普通の国際郵便です。普通の郵便ということにちょっと驚きますが、安心してください。カードはそのままでは使えません。

セントラルパシフィックバンクのコールセンターに電話して、カードが使える状態にする必要があるのです。ですから、自分が受け取る前に、誰かがカードを盗んでも使えません。

早速、同封のレターに書かれている番号に電話をしてみました。しかし、混雑のためなかなかオペレーターに辿り着きません。2回目に電話した時に、留守電にメッセージを残しましたが、電話が返ってくる感じがしませんでした。

そこで、ウェブサイトをいろいろ探っていると、日本語ラインがあることを発見しました。ここでもオペレーターと話せなかったのですが、留守電を残すと1時間もしないうちにコールバックがありました。日本人のお客様からの問い合わせの方が少ないに違いないと考えたからですが、多分あっていたのでしょうね。

本人確認の質問に答えて電話自体は数分で終了しました。使う機会があるかどうかは分かりませんが、ドル口座を使って買い物ができるようになりました。 

5/11/2013

コンドミニアム購入のオファーが通る。

コンドミニアムを内覧した旅行の帰りは、羽田空港着でした。到着の時間が遅かったので、就寝したのは土曜日の深夜。日曜日の朝、9時過ぎに起きてメールをすぐに確認しました。

そうすると、オファーが通ったというメールとともに、売主にサインされた売買契約書とプリクオリフィケーションレターのPDFが届いていたのです。ホノルル空港を発ってから24時間と少ししか過ぎていないのに、大きく動き出したわけです。

メールを見た瞬間、お~通ったという喜び半分と、始まるなぁという恐怖感というか心配というか、複雑な気持ちが静かな心に広がったことを覚えています。

私の場合は、オファーが受け入れられましたが、複数のオファーがあったりすると、必ずしも自分が選ばれるとは限りません。不動産エージェントやモーゲージ会社のローンオフィサーによると、ダメな人は続けてオファーを受けてもらえないことがあるそうです。運も味方につけなければなりません。

そのためには、信頼できるエージェントに最大限のサポートをしてもらうわけですが、以下のポイントが大事だと思います。
  1. オファーの金額を決めるために、情報収集をしておく。
  2. 希望の条件に合った物件が出たらすぐにオファーを出す。
  3. そのためにはプリクを出してもらえる情報をそろえてローンオフィサーに出しておく。
  4. オファーに対する売主からの返信は24時間以内に区切る。
私の場合は、必要書類をきっちりそろえてハワイに持参し、到着前にローンの目途をつけておきました。オファー送付のタイミングは、金曜日でしたが、通常、売りに出した物件は、一番近い日曜日にオープンハウスを行うため、それより早く来たオファーに関して売り手は回答を保留することが多いそうです。オファーの決定から契約書とプリクをエージェントが一晩で用意してくれなければ、売主の即答が出なかったのではないかと思います。




5/10/2013

覚悟。コンド購入のオファーを決めた理由とは。

話を単純化すると、3000万円のコンドミニアムを買うには、1000万円の頭金を用意して、2000万円のローンを組むということになります。詳細は、以前のブログを確認してください。実際は、諸費用が2-3%かかります。

自宅のローンを持っていて、更に2000万円の30年ローンを組むとは、夢にも思っていませんでした。今でも無理じゃないかと考えたりします。しかし、無謀とも言えるかも知れないけれど、勝算はないかも知れないけれど、まったくできないことを無理してやろうとしているわけではありません。最後の決心をしたのには、それなりの理由があります。

  1. 円高から円安の流れ
    まずは、為替の動きは大きな要素です。購入を考え始めた時、1ドルは80円でした。1000万円なら12万5千ドルの頭金になります。同じ頭金でも1ドル100円なら1250万円が必要になります。120円になれば1500万円です。持っている資金を有効に使うためには、円高の状態をうまく利用すべきでしょう。
  2. 価格動向
    2013年の春の時点で、アメリカの失業率はまだ7-8%程で高いままですが、景気は戻りつつあります。不動産価格も上昇しています。以前にも書いた通り、ハワイの不動産はリーマンショックの後、業界で考えられていた程下がらずに、価格が戻りつつあります。また、2015年には価格が上昇しているという予測もあります。買うなら価格が戻りきる前が良いに決まっています。
  3. ドル資産
    日本の借金は普通では返せない程に膨らんでいます。個人的には、円資産の将来性については悲観的で、資産の分散を図る必要性を強く感じています。リーマンショック以降、アメリカも大変な時代になっていますが、それでもダウは底値から倍になり、円安を加味すると円ベースでは、2.6倍以上になっています。日本経済と日本円に対する心配を考えると、ドルの資産を持つことは理に適った選択だと思います。
  4. 将来のライフスタイル
    花粉症の季節は、日本を離れた場所で生活したい。というのは、半分冗談ですが。退職後には、1年のうちの数ヶ月をハワイで過ごせたら、素晴らしいと思います。コンドミニアムを持てば、目標が明確になります。また、そういう夢に向かって、もう一頑張りする大きな力になってくれると期待しています。
  5. 実際の負担
    ローンの試算で明確になったのは、まず賃貸の借手が決まれば、持ち出しの金額は、不動産エージェントに支払う管理費程度というのが分かりました。一般にはコンドミニアムを持つのは損で、バケーションレンタルをした方が良いと言われます。確かに、退職後に利用している期間だけを考えれば、その通りだと思います。しかし、購入して長期で賃貸にする期間は、そうとも言い切れません。ローンを組んでも利子などのコストは家賃収入でカバーできるのです。つまり、自分で支払う部分は、元本部分なので、払った部分は資産形成が進むのと同じです。このポイントは、後日改めて書いてみたいと思います。
  6. 10年の時間と信用
    資産形成につながらないローンの金利支払い部分は、家賃で補えるので、実際の負担はほとんどなく、使い道の決まった資産形成に10年の月日が使えると考えられます。また、現役生活がまだ10年あるからこそ、ローンを組む信用が生まれるのだと思います。60才を迎えてからコンドミニアムを買うには、全額をキャッシュで持っている必要があると言えます。その時に、為替、不動産市場の同行、次に述べる金利を含めて、すべてが自分にとって好都合というわけには行きません。10年の時間をうまく利用するには、今がそのタイミングではないでしょうか。
  7. アメリカの金利
    20万ドルの30年ローンの場合、金利が1%上がるとローンの返済額は、月々120-130ドルぐらい多くなります。年間では1500ドル前後になり、30年では返済総額が4-5万ドル程度違ってきます。アメリカの住宅ローン金利は、今非常に低く、外国人が投資目的で不動産を購入する場合でも4%台の融資を受けられます。これは純粋に好機と考えるべきと思います。

条件が揃っている今、まずはコンドミニアムを購入し、実際に自分で使えるのか、投資として機能するのか等々、これらのことを10年かけて考えるチャンスを得たと考えられたので、私はコンドミニアムの購入を決心したのです。

ハワイで銀行口座の開設

話の時間を少し戻します。

滞在中,内覧と一緒にやった一つのことに、銀行口座の開設があります。ハワイでコンドミニアムを購入すれば、ローンを返済することになります。管理費も支払います。賃貸にすれば家賃収入もあります。これをやるには銀行口座を持っていなければなりません。

ローンオフィサーのお勧めでセントラルパシフィックバンクに口座を作りました。聞くところによるとお客様に対して親切で、日本語のウェブサイトやコールセンターがあるぐらいなので、日本人も大切な顧客として位置付けているとのことでした。

また、ローンを借りる銀行がファーストハワイアンバンクの可能性が高かったこともあり、その場合は、ローンの引き落とし口座は、セントラルパシフィックバンクが使えるとのことでした。

ということで、ローンオフィサーの紹介で不動産エージェントにアポイントを取ってもらい、物件内覧の途中で口座を開きました。銀行の担当の方は、ハワイで働いていますが、日本人の方でしたので、すべて日本語で説明をしていただきました。

作った口座は以下の二つです。
  1. トータリーフリーチェッキング口座: チェックを発行するための利息が付かない口座です。口座維持残高や口座手数料がありません。デビットカードを発行してくれます。パーソナルチェックも持つことが可能です。また、いろいろな支払いをするのにチェックが必要になります。
  2. パーソナルセービング口座: 日本の普通預金の位置付けと考えてよいと思います。口座維持手数料を取られないためには、300ドルの残高が必要です。
口座を作っていれば、いつコンドミニアムを購入しても安心ですね

5/09/2013

空港で売買契約書にサイン

突然出てきたコンドの物件にフルプライスでオファーを出すことを決めて、翌朝9時半に空港で不動産エージェントと会う約束をしました。

ホテルを出てレンタカーを返却し、レンタカー会社のバスで空港に着きました。フライトのチェックインを済ませて待っていると、不動産エージェントの人がやって来ました。「おはようございます。どうもどうも。」そんな感じで会話がスタートしました。まるで昔から知っている仲間のような感じです。本当に最初に会ったのが数日前というのが信じられません。昨日、悩んでいた2時間が濃密だったということなのだと思います。

コーヒーショップに場所を移して、契約書の確認です。エージェントは、昨晩8時頃に別れてから売買契約書の準備をしてくれて、プリクオリフィケーションレターの依頼も済ませてくれていました。前日貰ったひな形をひと通り読んで不明だった部分を質問して、エージェントに説明をしてもらいました。契約書には各ページにイニシャルを入れて、買主のサインを入れて完成です。

清水の舞台から飛び降りるような気持ちでコンドミニアムを購入しようとしているのに、契約書にサインすること自体は特に重みのある行為ではなく、呆気無い感じがしました。話し始めて全部で20分ぐらいでしょうか。オファーの準備はこれで全て完了です。後は、エージェントがプリクを付けて、売手のエージェントにオファーを送り、回答を待つことになります。

「お世話になりました。じゃぁ後はよろしくお願いします。長いお付き合いになることを願っています。」そう言いながら、エージェントと握手をして、出国ゲートに向かいました。売手には、24時間以内の回答を求めるので、帰宅して一晩寝て起きたころには、オファーに対する返事が来るのです。


5/08/2013

「プリク」って何?

プリク。何のことか分かりますか?
プリクラのことではありません。

Pre-qualificationのことです。プリクオリフィケーション。ローンの事前審査によりどの程度のローンを組めそうかということを銀行やモーゲージ会社のローンオフィサーが提示してくれます。そのプロセス、お墨付きのことです。

このプリクがなければ、オファーが出せません。気に入った物件が見つかったら、オファーを出しますが、その時にプリクが必要になります。売手からすれば、買手に購入する能力があるかどうかが分かりません。全額キャッシュでなければ、それに匹敵するぐらいの信憑性が必要です。だから、オファーにプリクオリフィケーションレターを付けて出すのです。

このプリクオリフィケーションですが、本やネットで情報を見つけようとすると、いざという時のために、事前にもらっておきましょうと書いています。一度ハワイに行って、日本に戻って不動産エージェントから情報をもらい続けて、気に入った物件にオファーを出すというような場合は、それが当てはまるのかも知れません。

しかし、ハワイに行って、物件を見て、即オファーとなった場合には、そんな時間はありません。でも安心してください。ちゃんと書類を持参して、ローンが組めると判断してもらえれば、ローンオフィサーは、その場でプリクオリフィケーションを出してくれます。その意味では、物件を見る前に、ローンオフィサーに会ってローン試算をしておくことをお勧めします。気に入った物件が見つかったのに、オファーが出せるかどうかが明確にならない・・・そんな状況は避けたいからです。

一点注意ですが、プリクをもらったからと言って、ローンが必ず組めるという保証はないので、誤解のないようにしてください。

5/07/2013

ハワイコンド購入のオファーを決断。(2)

前回は、コンド購入のオファーを出すことを決心するところまでを書きました。その続編です。

エージェントの車から滞在中のホテルに場所を移して話を続けます。幸いタイムシェアを利用していたのでリビングが広く、6人掛けのダイニングテーブルもあります。

オファーを出すことは決定したので、後は、いくらでオファーを出すのかということが焦点です。登録されている価格は、売主の希望価格です。買主として納得が行かなければ、低い値段で出すことも可能です。また、複数のオファーが予想される場合、高めの金額を提示することだってできます。

なお、オファーの価格は、買手と売手のエージェントが交渉して決めることはありません。買手が売手に対して「これで買いたい」という価格を書面で提示して、それを売手が承諾するか否かを決めるというプロセスで売買価格が決定するのです。

2012年の下半期から2013年の春にかけてコンドミニアムの物件をネットでチェックし続けていましたが、昨年のワイキキでの売り物件が600件程度あったのに対して450件ぐらいまで減少していました。つまり市場が戻っているので売手は今売らなくても良いと考えているわけです。

一方で買手のスタンスは、早いうちに買っておこうという方向です。コンドミニアムの価格も上昇傾向で、条件の良い物は数日で売手が決まってしまうという傾向が顕著になっています。オファーを決めた時点ではすでにマーケットは売主が強気になる条件が揃っていたのです。

オファーする価格を探りながらも、私は引き返す可能性についても考えていました。オファーをペナルティなしで白紙に戻せるタイミングは、いくつかあります。まずは、インスペクションを終えて不具合が見つかった後に価格の交渉を行える時。そして、ローンが満足が行く条件で承認されなかった時が、大きなポイントです。

しかし、諦める条件を考えたところでオファーの価格の答えは出て来ません。結局のところ売主が出しているリストプライスでオファーを出すことにしました。理由は以下のとおりです。
  1. マーケットは買主有利であまり交渉の余地が残されていないと判断
  2. 売主は極端に高い金額を付けておらず売る気は本気と考えた
  3. 眺望が良く、状態も悪くないので、オファーが他に出る可能性があった
  4. 買主として後悔しないためにもフルプライスが必要
半年間、希望の条件で探し続けていたので、価格の妥当性は理解出来ました。また、同様の物件との比較でも、売主が価格を吊り上げて提示しているとは言えませんでした。内覧の時に、買主を待っている別のエージェントにも遭遇しました。仮にそれが冷やかしの客だったとしても、興味を持つ買主は出てくるだろうと予想ができたわけです。

オファーの価格が決まり、不動産エージェントから売買契約書のひな形について概略の説明を受けました。まだなんとなく気持ちが付いて行きませんが、話はどんどん具体的になっていきます。長い時間が過ぎたようで、内覧を始めてから3時間半ぐらいしか経っていません。全部で13ページある契約書に目を通しておくことを約束して、不動産エージェントを見送りました。

5/06/2013

ハワイコンドの購入オファーを決断。(1)

突然鳴った携帯から正しく48時間が過ぎて、新たに出た物件の内覧に出かけることになりました。車で迎えに来てもらい、現地に向かいます。と言っても、同じワイキキに宿泊しているわけで、5分で到着。一度見た建物なので、部屋が気になります。

階は高め、眺望もあり、価格的にも何とかなる範囲で、妻も気に入った様子です。ここは写真を撮って、ひと通り見たら内覧を終了。そして、もう一軒別のところを見ます。最初の物件よりも2割程低い価格で広いですが、古くて低層階、眺望がありません。2回目の内覧ツアーがあっという間に終わりました。17時半になっていたと思います。

そこから葛藤が始まります。気に入った物件が出てきてしまったけれど、本当にこれで良いのか?ローンは可能で、家賃収入でかなりの部分を補える。しかし、将来どうなるかは分からず、まだまだ自宅のローンだって残っているのに、さらに20万ドルのローンを抱えていいのか???などなど。

帰りの車のなかでエージェントの人と話を続けます。でも決断するにはもう少し時間が欲しいところでした。翌日は帰国のフライトが待っています。すぐに買手が付かないかも知れないし、家に帰ってから決断して、オファーを出しても遅くないのでは?頭の中でいろんなことがグルグル回っています。

一度車をマリーナの駐車場に止めてもらって不動産エージェントと一緒に作戦会議です。と言っても、希望の条件は揃っているわけで、後は買手として決断するか否かだけという状況であることは明らかでした。エージェントの人は、絶対にプッシュをして来ません。「買いましょう。」なんて一言も、それに近い言葉さえ口にしなかったです。

車を止めて20分ぐらい重苦しい時間が過ぎて、妻が背中を押します。「やってみれば。」どうして女性はこういう時は大胆で強いのでしょうね?口にはしなかったですが、「そんなに簡単に決められることじゃないぞ!」と心のなかでは叫んでいました。

しかし、最終的に、決心しました。「オファーを出してみましょう。」

オファーを出しても、売主がOKしなければ、それまでです。たった1週間の滞在のなかで、自分で買えるであろう価格で、しかも、条件が揃っている物件に出会ったのは、きっとそれ自体に意味があるに違いない。ここから逃げたら、絶対に後悔する。そう考えてオファーを出すことにしたのです。今でもそう思っているので、その決断は正しかったと思います。

決心がついたら、オファーに向けて、エージェントと話をしなければなりません。帰国フライトが離陸するのは11時ですから10時ぐらいまでが残された時間です。滞在している部屋にエージェントに来てもらって打ち合わせを続行することになりました。

ここから先は、次回に続きます。

5/04/2013

突然なった携帯電話

火曜日に予定されていたコンドミニアムの物件回りを終えて、不動産エージェントの人からは特に強いアプローチもなく、かと言って、内覧をした5軒の中に「これは!」というものもなく、このまま何事も無く時間が過ぎていくのかと思いながらレンタカーを運転していた時でした。

携帯電話が鳴りました。

「今日ご覧になった同じコンドで、新しい物件が登録されました。ご覧になりますか?」とのこと。せっかくハワイにいるわけで、断る理由はなく「ぜひお願いします」と伝えました。しかし、すぐ内覧できるわけではなく、売主には48時間前までに連絡という条件だったので、木曜日の16時からの予定になりました。

と前置きが長くなりましたが、携帯電話は必需品です。オススメの携帯電話のことを書いておきます。

オススメは、Tracfone というプリペイド携帯です。アメリカにはオレオレ詐欺の問題なないらしく、プリペイド携帯を使っている人は少なくないようです。驚くべきは、その価格です。Walmartで買ったこの携帯は、9ドルぐらいでした。これに、60分の通話料を18ドルぐらいで購入して登録すると、150日間で140分使えます。なんとお得なことか。レンタルして、無料でも保険を勧められたり、壊れたら弁償とか、敷居の高さを感じるのは私だけではないでしょう。30ドル払って1週間気兼ねなく使えるのは便利以外の何物でもありません。不動産エージェントからタイムリーな連絡をもらうための超重要アイテムです。

シガーソケットも付いています。
滞在を楽しみながら、チャンスを逃さないために、ハワイに到着したら、すぐに携帯電話を調達してくださいね。

5/02/2013

物件内覧などでハワイで必要な時間

コンドを買うために、ハワイに行ってやるべきことを書きました。今日は、全部でどれぐらいの時間を見ておくべきかを考えてみます。

まず、モーゲージ会社に行ってローンの相談をするのに半日が必要です。銀行で口座を開けるのに1時間。うまく行けば、これは一日で終えられます。物件を見るのに、半日。しかし、これは、内覧のアポイントがうまく取れるかにもよります。内覧は、オープンハウスと言って、日曜日にまとめて見学をまとめて受ける物件もあるので週末が使えますが、モーゲージ会社と銀行は、平日に行かなければならないので、注意してください。

私の場合は、土曜日に到着して、月曜日の午前中にモーゲージ会社に行ってローン金額の確認をして、その後、銀行でのアポイントをエージェントに頼んで、翌日に入れてもらいました。火曜日に、物件内覧の予定が決まっていたので、9時からスタートして、途中1時間程銀行に立ち寄り口座開設。コーヒーブレイクも入れて5軒回って、15時にホテルに戻ってきました。

最低限の予定を効率よくこなして2日です。私の場合だと、土曜日着から勘定して4日でした。この短時間で希望の条件に合致する物件が見つかればいいですが、それはかなり厳しいと考える方が無難です。また、2012年秋から2013年春にかけては、市場に出ている物件が減少しており、魅力的な物件は数日で買手がついているのを私も自分で確認しました。ですから、出発前に目星を付けてていても、到着した時には時すでに遅しということもあります。

そうすると、滞在している間に出てくる物件に出会う確率を上げるために、もう後2〜3日の余裕が欲しいところです。すべて合わせると1週間の滞在を何とか確保するのが望ましいと私は思います。

5/01/2013

ワイキキのコンド購入の最低必要条件

ローンを利用してハワイのコンドミニアムを購入するという実体験をブログを通じて、ステップごとに書いています。ここで、ローンの力を借りてコンドミニアムのオーナーになるための最低必要条件をまとめてみます。
  1. フルキッチンが付いている物件
    簡易キッチンの物件では、ローンが不可です。フルキッチンでなければ、ローンを借りられないのです。フルキッチンがないと長期に住むのに適していないからというのが理由のようです。
  2. 1ベッドルーム
    フルキッチンが条件になると、大多数は、スタジオではなく、1ベッドルームになります。
  3. 価格帯は、28万ドル〜35万ドル
    ワイキキの1ベッドルームの物件となると、30万ドル前後が最低の価格帯です。ただし、20万ドル台の物件は、眺望や状態が期待できないのが現実です。
  4. 頭金は、8万4千ドル〜12万2千ドル
    外国人がコンドミニアムを買うために、ローンを組む場合、必要な頭金は、30〜35%です。価格帯を考えると、これぐらいが頭金として必要になります。Owner Occupancyと言って、所有者の居住率が3割を下回ると35%まで求められます。
  5. 月収は、6千ドル〜1万ドル
    1ドル100円として、月収、60万円〜100万円が必要というのがローンオフィサーから聞いたガイドラインです。賃貸が決まればなんとかなると思いますが、実際のところは、生活や子供の教育費などあるので、60万円だと厳しいのかも知れません。
  6. 必要な収入を安定して得ている職業履歴
    ローンの承認を得るには、転職があっても同じ職種で、安定して必要な収入を得ていることが重要とのことです。
自分で計画を立てている時に、具体的な情報は得られなかったので、参考になれば幸いです。

注意: 価格帯は、2013年当時のものです。直近のマーケットをご確認ください。